論文公開
研究番号
全国がん登録を用いたCOVID-19パンデミック中のがん患者の自殺の実態調査

がん患者はがんの罹患に伴い強い心理的苦痛を経験し、本邦の全国がん登録を用いた研究で自殺のリスクが高いことが明らかになりました。今回、その自殺リスクがCOVID-19パンデミック中にどのように変化したのかを調査しました。
【研究方法】
全国がん登録データを用いて、2016年以降に日本で診断されたがん患者の半年以内の自殺による死亡リスク(標準化死亡比)を算出しました。このリスクがCOVID-19パンデミック中に診断された患者ではどのように変化したのかを分析しました。
【結果】
がん患者は一般人口よりも診断後6ヶ月以内の自殺のリスクが一貫して高いですが(2.5倍以上)、COVID-19パンデミック中の2020年4-6月に診断された患者では3.93倍と特に高いことが示されました。

*図は発表論文より引用(H1は1-6月、H2は7-12月、Q1は1-3月、Q2は4-6月)
【結論】
COVID-19パンデミック中に診断された患者は、特に心理的ストレスが強かったということが示唆された。
- 研究課題
- 全国がん登録を用いたがん患者の自殺に関する記述疫学的研究
- 研究番号
- 承認審査なし
- 承認日
- 領域
- 気持ちのつらさ
- 対象
- 対象期間に日本でがんと診断されたがん患者
- 目的
- COVID-19パンデミック中に診断されたがん患者の自殺リスクを明らかにすること
- アウトカム
- 自殺による死亡
- デザイン
- 観察研究
- 責任研究者
- 藤森麻衣子
- 研究費
- 平成30年度革新的自殺研究推進プログラム委託研究「がん医療における自殺ならびに専門的・精神心理的ケアの実態把握」(課題番号:1-2)
- 論文一覧
Kurisu K, Fujimori M, Harashima S, Akechi T, Yoshiuchi K, Uchitomi Y. Suicide risk among individuals diagnosed with cancer during versus before the COVID-19 pandemic: a nationwide population-based study. Jpn J Clin Oncol. 2025 Oct 7;55(10):1194-1197.
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