論文公開

研究番号

全国がん登録を用いたがん患者の自殺の地域差の実態調査

がん患者はがんの罹患に伴い強い心理的苦痛を経験し、本邦の全国がん登録を用いた研究で自殺のリスクが高いことが明らかになりました。今回、その自殺リスクに都道府県間で差があるかどうかを分析しました。
【研究方法】
全国がん登録データを用いて、2016年1月1日から2017年12月31日の間に日本で診断されたがん患者を2年間追跡し、自殺で亡くなった方を同定し、一般人口で予想される死亡数(人口動態調査死亡票のデータから算出した性別・年齢・都道府県ごとの死亡率を利用し算出)と比較してがん患者の死亡リスク(標準化死亡比)を算出しました。そして、この数値が都道府県ごとに違うかどうかを調べました。
【結果】
どの県においても、がん患者は一般人口よりも自殺のリスクが高いことが明らかになりました。このリスクは都道府県ごとに差があることが示され、北陸地方や九州の一部の県などで高いことが明らかになりました。

*図は発表論文より引用(濃い色ほど自殺リスクが高い県であり、3段階で提示)
【結論】
わが国全体におけるがん患者さんの自殺の地域差に関する実態を明らかにすることができた。

研究課題
全国がん登録を用いたがん患者の自殺に関する記述疫学的研究
研究番号
承認審査なし
承認日
領域
気持ちのつらさ
対象
対象期間に日本でがんと診断されたがん患者
目的
わが国全体のがん患者の自殺リスクの地域差を明らかにすること
アウトカム
自殺による死亡
デザイン
観察研究
責任研究者
藤森麻衣子
研究費
平成30年度革新的自殺研究推進プログラム委託研究「がん医療における自殺ならびに専門的・精神心理的ケアの実態把握」(課題番号:1-2)
論文一覧

Kurisu K, Harashima S, Fujimori M, Akechi T, Yoshiuchi K, Uchitomi Y. Regional disparities in suicide among patients with cancer: A nationwide population-based study in Japan. Cancer Med. 2023 Oct;12(19):20052-20058. doi: 10.1002/cam4.6574.

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